長期間×複利のインパクト

あなたが考える理想の投資期間は?

往年の長期投資家、バフェット氏の答えは、「理想の投資期間は永遠だ。」だったそうです。

 

また物理学者のアインシュタインは、「人間の発明した仕組みの中でもっとも驚くべきものは複利である。」という言葉を残しています。彼ら二人の成功者の言葉が意味しているものは何なのでしょうか?

それは「長期運用」かつ「複利の効果を活かした運用」こそ、最もリスクが少なく、確実に資産を増やせる方法であるということです。

 

たくさんお金がある人は、銀行に預けておくだけでも十分な利子が得られます。例えばそれが0.01%の金利だったとしても、1兆円預ければ年間1億円の利子を得ることができます。しかしそんな資金を用意することは全く現実的ではありません。では、巨大な資産がない場合は何を用意すればよいのでしょうか?

その「見えない資産」こそ「時間」なのです。資産運用は、長期的なスパンで考えれば巨額を銀行に預けているのと同じように低リスクで大きく育つことが見込めるのです。

短期間に資産を倍増させようとか、レバレッジを効かせて元本以上の資金を運用しようなどという考え方は捨ててください。もしくはそのような投資手法は、なくなってもいいあぶく銭のような資金でギャンブルをやる感覚でおこなってください。

考えていただきたいのは「自分で稼いだ大事な資金をいかに減らさずに育てていくか」ということです。つまりは、資産を増やすために「時間」と「複利」が」大切だということです。

一見地味には見えますが、この2つを使うことが億万長者になるための最も確実な近道です。

複利と時間のインパクト

次に、単利(元本にのみ利子がつく)と複利(元本と利益を合算して運用)で差を見てみましょう。多くのファンドでは、「利息配当型」などの表記がない限り、複利(利息や配当金を残高に合わせて運用)しています。
(もちろん、ITAのS&P500やEvolutionで選べるファンドも)

元本1,000万円を年利10%で運用した場合

期間単利福利
1年11,000,00011,000,000
2年12,000,00012,100,000
3年13,000,00013,310,000
4年14,000,00014,641,000
5年15,000,00016,105,100
10年20,000,00025,937,425
15年25,000,00041,772,482
20年30,000,00067,274,999
25年35,000,000108,347,059

この表を見てもわかるように、同じ金額を同じ利回りで運用したとしても複利かそうでないかというだけで10年で593万円の差、20年で3700万の差、25年ではなんと7300万もの差になってきてしまうのです。

 

複利計算のイメージ。右辺の(1+r/n)部分が利率で、肩に乗っているのが運用期間。利率の大きさもある程度必要です。

25年間という時間を利用するだけで1000万の資産が1億を超えるという現実です。
これは特に難しい勉強が必要なわけでも、優れた投資テクニックが必要なわけでもありません。単純に「年間10%利益がでる金融商品」をつかい「税制の優遇」を受けて「複利での運用」を行い、ほったらかしにした結果25年後にこうなったというだけです。

では「1000万なんて資金がないよ。」という方はどうすればよいのでしょうか?
若い方の中には、「預金全然ありません。」という方もたくさんいらっしゃると思います。しかしながら、「お金持ち」でも「お金があまりない方」でも、人間みな平等に与えられたものがあります。しかもそれは若い人のほうがたくさん持っているものです。

それが「時間」なのです。この時間を有効に利用して資産を構築するのが、資産運用のポイントです。次回は資産を構築する「場所」についてお話できればと思います。

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